アナログ・レコードをハイレゾで楽しもう!(3/3)


機器の準備が出来たらいよいよ録音・レコーディングです。肝は録音のレベル設定だったりするのですが(昔、アナログ盤からカセットテープに録音する経験をした人ならご存知だと思います)、デジタルなのでトライ&エラーで試してみましょう。ダメだったら消せば大丈夫です。最初はレコードを再生しながら録音し、波形を見ながら適度なレベルに収まるように機器を調整します。オススメは32bit(浮動小数点)/96KHzくらいの設定にして録音すること。32bit環境では多少のレベルオーバーでも歪むことがありません。

設定し終わったらパソコン側で録音スタートし、レコード盤にレコード針を落とすだけです。この時、スピーカー出力であまり大きな音量で再生するのは避けましょう。再生に影響が出る可能性があります。

録音が完了したら、ソフトウェアで編集・保存して、再生ソフトで再生するだけです。かなり大きなプチっと言うノイズなども、ソフトウェアで編集することでほぼ再生音に影響すること無くすっきりと取れてしまったりしますので、いろいろ試してみましょう。

また保存も録音したフォーマットのDSD、WAVなどでそのまま保存する、もしくは可逆圧縮(元に戻せる圧縮方式)のFLACなどで保存しましょう。

ハイレゾの再生についてはコチラの記事をご参照下さい。



さて「アナログ・レコードをハイレゾで楽しもう!」特集はいかがでしたでしょうか?皆さまも是非、お持ちのアナログ盤を改めて楽しんでいただければと思います。

最後にもう一つだけ、パソコンを使わない方法もご紹介しておきます。それはソニー PCM-D100のようなレコーダーを用いる方法です。

このようなポータブル・レコーダーは一般的にはマイクを使った録音をするものだと思われがちですが、LINE入力による録音に対しても非常に優秀なレコーダーですし、少し大きいのですが、そのまま外に持ち出してポータブル・オーディオとしてウォークマンなどの代わりにもなります。音質だけで言えば、かなりのCPの良い機器だと思います。特にDSDで録音、再生できるというのは、限りなく原音に近い再生が可能なのではないかと思われます(ノイズもそのまま再生されてしまうかもしれませんが;笑)。勿論、アナログ・レコードを再生するプレイヤーは必要ですが、前出のソニーのプレイヤーであればそのままこれと直結して録音可能かもしれません(試していないので、あくまで仕様を見る限りの話です。詳しくはメーカーやお店の方にご確認ください)。


さて、今回ご紹介したのは一つの例としてのハードウェアだったりソフトウェアだったりです。特にデジタル分野は日進月歩の世界ですから、皆さまもいろいろ情報を収集して、ご自身の環境に合ったベストな方法をお試し下さいね!

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